「お客様、せっかくの新車ですからETCを付けるならビルトインタイプがお勧めですよ!」
「確かに見た目はスッキリしているけどチョット高いよなぁ。とりあえず金額重視でカー用品店で安く売っているものでいいかな」
これは実際の自動車販売店での商談現場でよくある光景です。結論から先に申し上げますと、無線通信でゲートが開く、というETC本来の機能自体はどれを選んでも大差はありません。ETCには自動車販売店で購入する純正品とオートバックスやイエローハットなどのカー用品店購入する社外品の2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
今回はETC車載器の紹介、そして純正品と社外品の金額や機能の違いなどを解説します。総合的に判断して、ご自身に適したETCを取付けましょう。
目次
ETC車載器はどんなタイプがあるの?
形状タイプ
2ピースタイプ
車載器本体とアンテナが一体となったタイプ
ETC車載器とETCカードの2つで構成されるため、2ピースタイプと呼びます。
- メリット :価格帯が安い。本体は1万円未満で購入が可能
- デメリット①:設置場所が限られる。本体とアンテナを1筐体のなかに収めたタイプなので、
ダッシュボード上の無線通信の支障とならない場所に取り付ける必要がある
- デメリット②:社外からETCカードが挿入してることが一目瞭然。
3ピースタイプ
- メリット① :設置場所はどこでもオッケー。2ピースタイプと異なり、本体からアンテナだけを分離させているので好きな所に設置が可能
- メリット② :それ故に、外から見えないのでセキュリティ上の利点もある
- デメリット①:運転席や助手席の足元付近に、粘着テープで貼り付けて装着する事が多い。足元付近だと、足がぶつかってしまったり、夏場に粘着力が弱くなり落ちてしまうこともまれにある。
- デメリット②:2ピースタイプと比べて価格が高め。しかし最近のカー用品店では、車載器本体・取付け工賃・セットアップ料込で1万円弱で購入が可能。
ビルトインタイプ
- メリット :スッキリ収納型、車のデザインと一体となった埋込み型タイプ。車載器を車内のどこかに置いたり貼り付けたりしなくてもよい。配線も見えず、隙間も無くキレイに収まる。
- デメリット①:車種専用設計のため、全ての車種に対応していない
- デメリット②:価格が若干高い。メーカー品で商品と取付け工賃込みで3万円前後が相場
音声機能
ブザーモデル
カードの抜き忘れや、アンテナ未接続などの時にブザーで知らせてくれます。
いくつかのブザー音があり、それら全ての音と内容を把握することは極めて困難。
いちいち説明書を見て、ブザーの内容を確認しなければなりません。エラーがあってもエラーがなくても全てブザーが鳴るだけなので、一体何が原因でブザーが鳴っているのかサッパリ分かりません。ハッキリ言って不便。
音声ガイドモデル
ETC車載器の定番機能。9割以上の人がこの音声機能モデルを使っているのではないでしょうか。
ETCカードが挿入されていなかったり、カードの有効期限が切れていたりすると、
音声タイプではその名の通り音声で知らせてくれるので助かります。
セットアップがされていない、有効期限が切れている、カードの挿入向きが逆、等何らかのエラーは全て音声で案内してくれます。
カーナビ連動
カーナビ連動品は、ナビゲーションとETC車載器をケーブルで繋いで連動させるものです。新車を購入する際は多くの車種でカーナビ連動品を取り揃えています。「カーナビ連動品+ビルトインタイプ」は純正品でしか取扱いをしていません。
カー用品店でも社外品でカーナビ連動品の扱いはありますが、キチンと連動できるか、事前に店員さんに確認する必要があります。カーナビ連動品のメリットは以下の点。
メリット
・ナビの画面で使用料金が分かる
・ナビの画面でETCレーンへ誘導してくれる
・ETCの利用履歴がナビの画面で確認できる
・ETCカードの挿入・未挿入はナビの画面を見ればすぐに分かる
・ETCカードの有効期限がナビの画面で確認できる
・車のスピーカーから音声案内が聞こえてくるので、聞き取りやすい
純正品・社外品のメリット・デメリット
価格は、購入予定の車種次第では純正品も安く手に入る
純正品は社外品を比較すると、純正品の方が若干高いです。
具体的にどのくらい金額が違うのか。
社外品であれば、「音声機能ETC車載器+取付け工賃+セットアップ+消費税」がセットで約15,000円で販売していたりしますが、純正品であれば約25,000円。
約1万円、社外品の方が安いですね。
しかし最近の自動車販売店では、
ナビゲーション+ドライブレコーダー+ETCを3点セットで購入するとお得になるパックも販売されています。
例えばこんなの↓
上記の3点をパックで買えば、個々で買うよりもトータルで3万円ほど安く購入ができます。
実質ETC本体がタダで手に入るような感じなので、購入予定の車種で、ナビやドライブレコーダー、ETCがパックになったものはないか、カタログによく目を通したり、「キャンペーン情報はないか」、などセールス担当の方に質問をしてみましょう。
ビルトインタイプは純正品を選ぶしかない
ビルトインタイプは純正品を買うしか方法はありません。
配線も見えない、足がぶつかることもない、貼り付けないから粘着力が弱って落ちることもない、隙間もない、スッキリ収納ビルトインタイプが欲しいのなら純正品の一択。
純正品は社外品よりも値段が高いのは、このスッキリ収納させるための「専用パネル」の値段も含まれているからなんですね。
ナビゲーション+ETCを連動させるには、純正品が一番安心
ナビとETCを連動させたい場合は、それぞれを純正品で揃えれば特別な設定をする必要がありません。
どうしても社外品でナビゲーションとETCを連動させたいのであれば、対応するETC車載器を取り付けないといけない。また専用の接続ケーブルも必要です。
保証期間は純正品の方が長い
一般的に純正品の多くは「3年、または6万キロ」まで保証がついています。
一方、社外品の多くの保証期間は1年。そうそう故障するものではありませんが、万が一壊れてしまったら、純正品は保証で無償修理が可能ですので安心ですね。
まとめ
- 純正品はETC車載器をインパネまわりにスッキリ収納することが可能
- 純正品はETC車載器とナビゲーションを連動させることが可能
- 純正品は3年間の保証がつく
- 社外品は純正品に比べて1万円ほど安い
- 純正品でも購入予定の車種によってはナビとパック割で安く購入できる可能性も
いかがでしたでしょうか?今回は「新車でETCを付けるなら純正品をお勧めする4つの理由」と題して解説してきました。今乗っている車に、とにかく安くETCを付けたい方には社外品をお勧めします。しかし取付けの見た目や、ナビゲーション連動といった機能面にこだわるのであれば純正品をお勧めします。「予算」・「機能」・「見た目」3つの点から、ご自身に合ったETCを選びましょう。