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石油元売り、大手5社→3社に統合へ
2017年9月JXTGエネルギーは「ENEOS・エッソ・モービル・ゼネラル」のブランド(商標)で全国展開しているサービスステーションを「ENEOS」に統一することを決定・発表しました。
社長の杉森務氏は「今後、より魅力的なサービスを提供し、これまで以上にお客様から支持・信頼される「ENEOS」ブランドを新たに構築して参ります」とコメント。
2017年9月時点で、「エッソ」は1803店舗、「モービル」が1004店舗、「ゼネラル」が518店舗あるが廃止され「ENEOS」に切り替わります。「ENEOS」は1万0243店舗あり、ブランドが統一されれば、全国の給油所数1万3568店舗の日本一のSS数となります。
気になるのは、現在SS毎に使用しているクレジットカードですが、個人客用カードが2018年10月から、法人・団体用のカードが2019年4月から、SSのブランドに関係なく、それぞれのカードに付帯する各種特典が適用される予定です。
新ブランドは「EneJet」
エッソ・モービル・ゼネラルのSSにて展開してきた「Express」※のコンセプトや機能を引き継ぎつつ、新会社として新たなセルフSSブランドとして「EneJet」を開発し、ブランドの統一工事が始まる2018年10月から展開予定です。
ロゴは、ENEOSのセルフSSで使用されているブルーを採用することで親和性を図ると共に、「新しさ」を強調。※「最もすばやく、最も簡単で、最もきれい」をコンセプトに、統一した外観と施設を擁するセルフSS。
経営統合の背景は
このような石油元売の経営統合の背景には、ガソリンの需要低迷で一層のコスト削減を迫られ、海外展開や石油以外の事業育成に耐える体力が必要になっている事情があります。
国内のガソリン需要が減少し続けていて、石油元売り業界は2013年あたりから業績が悪化しています。さらに2014年半ばから続いた原油価格の下落や13年から16年の初めまで続いた円安により、ますます苦しい状況に陥っています。
原油価格が下落に転じると、石油元売りにとっては業績が下がります。石油元売りは70日分の原油備蓄を国から義務づけられているので、価格が下がると決算では価格下落以前に仕入れた備蓄原油の在庫評価損が発生するのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?これからは日本中、街の至る所がENEOSのガソリンスタンドだらけになる、という内容でお伝えしてきました。普段からENEOSを利用している方にとっては、今回の大規模経営統合でさらにカードを使えるスタンドが増えますので、利便性がアップすることは間違いありませんね。ENEOSスタンドの数は日本一になりますから、関連のガソリンカードをまだお持ちでいない方がいましたら、作っておいても損はないですよ。